売れない土地、再建築の許可が得られない不動産の売却

その土地建物は東京板橋の密集地にあり、幅員2.7mの公道から幅員1.8mの共有通路を入り、その突き当たりから直角に左折、幅員90cmの通路を進入する、いわゆる建築基準法にもとづく道路に面してない「再建築不可」の土地でした。
ご依頼者様は私と会う前に、中堅不動産会社2社に売却の依頼をしておりましたが結果がでなかったものです。子供様がいないご夫婦様は田舎に帰る事を決めており、その不動産の売却を希望しておりました。立地条件が非常に悪いために低額にしか評価のできない土地(約38坪)であり、建物は老朽化しており無価値です。無価値というよりは解体撤去に手間のかかる道路立地のため、解体の費用も悩みの種でした。

現地調査をしますと、敷地裏側には広い道路(環状6号線)があり、対象地との間には12坪位の空地(尖がった三角地)があり資材が置かれている状況でした。環状6号線の道路拡幅工事の残地です。

早速、その土地所有者を調べて訪問。土地の売却をお願いしたものですが一切拒否され、一時は話もできなくなったものです。その後、4ヶ月間を要し商談開始となったものです。

その後、「12坪の三角地」を相場の2倍以上で買い上げ、「38坪の問題地」と一体化して、「約50坪のビル用地」として売却したものです。袋小路の中にある「再建築不可」の土地と、「細く尖がった三角地」が利用価値の高いビル用地に生まれ変わった典型的なパターンでした。

ご依頼者様は予想を超えた売却金を取得して、田舎に帰られたものです。

【教 訓】 この案件は、土地建物を売却したくても、建築基準法の道路に接道していないために売れなかったものです。狭い公道から入り、奥の奥のまた奥の袋地でした。たまたま、隣接地に12坪の小さな三角地(道路拡幅計画による工事の残地)があり、所有者様から売って頂けたので問題解決したケースです。 このような一般的には流通しない瑕疵のある土地でもケースバイケースで価値ある土地に再生されることもあるのです。建築基準法で再建築不可の土地でも最初からあきらめないことが大切です。

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